バースデイ

 

変わっていくのは間違いなんかじゃないから 

 

 

この曲、一度YouTubeのおすすめ欄に出てきて、聴いてすごく素敵だと思って、メモのためにツイッターにリンクを貼ったことを覚えていた。 

先日、恋人からしばらく連絡を控えたい旨の連絡があった。恋人は、私のことを何も悪くないと言った。けれどきっと、私が本当に何も悪くないのであれば連絡を断つことは必要がないことだし、また、この連絡を断つの期間が余りに長くても、はたまた余りに短くてもそれは意味を成さないのではないかと思っている。

 

「しばらく」という言葉を心底重く感じた初めての出来事だった。 

 

その日の夜、なんとなく雨の降る窓辺で白湯を飲んでいて頭に浮かんだのがこの曲だった。 

 

「正しさだけが溢れる世界じゃないから 

僕はまっすぐまっすぐ、前を向いていくよ  

悲しさだけが溢れる世界じゃないから 

僕はまっすぐまっすぐ前を向いて生きていくよ」 

正しさ≒まっすぐだと思っていたけれど、本当の本当は、正しさ≠まっすぐなのだと、この曲でハッとした。私のまっすぐは正しいのか、はたまた、私の正しいはまっすぐなのか。違うのではないか。なんとなく少し、救われたような柔らかい気持ちに、ナイフを突きつけられた。 

 

「裏側を知って 苦しみを食べた 

心を削って 少しずつ大きくなる」 

「優しさを食べて 少しずつ大きくなる」

このことを散々経験して学んだはずだった。愛して愛されるなんて当たり前が、私にそう易々とできるわけないのだった。また心を削っていくことを忘れていた。優しさって、そういうところからしか生まれないから、私の場合は。 

 

 

「変わっていくのは間違いなんかじゃないから 

ただ、まっすぐまっすぐ空を飛んでいくの 

変わらないものは背中の翼にあるから ただ 

まっすぐ まっすぐ 前を」 

 

 

変わった先にあることがけして今までの正しい答えや自分じゃないかもしれないけれど、どんなところに辿り着いたとしてもきっと、間違いなんかじゃない。 

 

真夜中の私は、星空を飛んでいた。 

まっすぐ、まっすぐ、前を向いて飛んでいた。 

 

それで良いと思うんだ。