タクシードライバー
疑いもなく体重を預けてみたいのに
暇のない僕はそれができない
優しい歌だった。最近の眠る時のBGMは専らこれだし、朝も一番に再生するし、帰り道も一番に再生する。
好きな人に会うときにも仕事に行くときにも友達と会う日にも、聞きたくなるBGM。
静かに心の中を開かれていくような歌。
この曲には私の好きな表現とか気持ちとか言葉が沢山詰まっていた。
歌を再生する時に思い出す景色や人や出来事って結構あって、忘れられないというのは思ったよりも美しくて汚くて、それから大切なことなんだと思う。
自分で思うよりずっと。
あの時泣いたことも、気がおかしくなりそうなくらい我慢したことや、悔しかったこと。
悲しかったことも、それがあったからこそあった嬉しいことも、いつもの日常も。
全部知っているのは私と、私の好きな音楽だけだ。
みんな自分勝手で嫌になる。
音楽もバンドも、あの友達も、飼っていた犬も猫もハムスターも、恋人も、家族も、好きだった人も、それから
何よりも自分が、自分勝手だ。
みんな、傷つきたくないんだ。保身のための約束なら誰もしないでくれよ。
期待なんて二度としないよ。
ぐらついた瞳の奥に何が見えた?
側にいると言ったじゃないか。
好きだと言ったじゃないか。
ここにいると、言ったじゃないか。
居なくならないと言ったのは、じゃあ誰だったんだ。
おーい、みんな、どこに行っちゃったの?
約束なんて綺麗事だ。
どうしようもないから、悲しい。
涙を上手に隠して
今日も君に会わなくちゃいけないや。