パレードは続く
君の街まで 僕の歌 聴こえてる?
2018年1月21日 千葉LOOKで、
私はハルカミライを見に訪れていました。
対バンは、ircleと、THE BOYS&GIRLS
どちらも名前さえ聴いたことがなかった。本当にインディーズ界隈のバンドに無知だったので、
ircleのセブンティーンと、ボイガルの札幌以外は本当に何も知らずに向かった。
ハルカミライしか知らなかった私は、一発目のボイガルに全然ドキドキしていなかった。
始まるまでは。
この日のシンゴさんのMCを私は一生忘れないと思う。その辺で会ったおじさんの話。
シンゴさんの話す言葉は何処までもリアルで、そして何処までも心を貫いて、私にとってはドラマチックだ。それは今でも変わらない。
私は一番前、かいとさん(ベース側)の目の前最前にいた。
シンゴさんのMCに半ベソかいていたらシンゴさんがそんな時間はねぇぞ!というかのようにグータッチしにきた。
熱い、熱い、そして優しい拳だった。今でも忘れられない景色だ。
後ろにいたボイガルのファンの女の子が号泣していた。シンゴさんは飛んできて「大丈夫?」って笑いかけて涙を拭っていた。
優しい人だし、強い人だと、初めて見た30分だけで思った。
気づいたらラスト一曲だった。
私は一曲しか知らなかったのに、気づいたら拳を顔が真っ赤になるほど握って突き上げていた。
シンゴさんは言った、「この曲の意味を知ってるか?」
「パレードは、続いていくんだ、日々は、続いていくんだ、そう、パレードは、続く」
あのイントロが流れた瞬間に
私の目から涙が溢れた。訳がわからなかった。
何が起こったかわからなかったけど
その瞬間確かに私は、千葉LOOKという世界の真ん中にいたし、
ボイガルの歌と2人きりの世界にいた。
初めて聴く曲なのに、ライブでスピーカー前、
爆音なのに、歌詞がどんどん洪水のように
心と頭に流れ込んできた。
涙よりもっと優しくなれたら、伝えたいことがあるよ
言葉よりもっとずっと届くもの 歌いたい歌があるよ
この人は何を伝えたいんだろう
私は真剣だった。
楽しむなんてもんじゃなかった。真正面からこの歌と向き合わないといけない気がした。
サビの歌詞で、私はまた
ボロボロに泣いた。
明日から、また頑張らなくちゃ。
たった、たったそれだけ。
明日から生きていくための言葉だった。
短大という道を選んで、真っ直ぐ就職した私。
正直大変な職に就いたと思っている。
周りは大学3年で遊び盛り、短大の友達で仲の良かった人はフリーターになった。
平日にお酒を飲んでいるSNSや、遊んでいるSNS、好きなバンドのライブに好きなだけいける友達が、心底羨ましくて、
悔しくて、でも、私は頑張らなくちゃと思っていた。
1年目、兎に角必死だった。
初めてのことばかり。初めて元カレ以外の男の人から人前で怒鳴られて怖くて怖くて悲しい思いもしたし、
理不尽に怒られて悔しい気持ちになることもたくさんあった。
同期は正直、守られている良いポジションにいたけど、私を守ってくれる人はいなかった。
(私がそんな風になったのは不可抗力だったのだが、上司は皆それを見て私が辞めそうだと思ったらしい)
毎日、頑張らなくちゃと自分に言い聞かせて向かっていた。
数日前、凄く怖くて気分屋で、組んだ人を皆辞めさせていると噂の上司と組むことが決まった。ご指名だったらしい。
心底仕事に行くのが嫌になった。
同期はまた、安定したポジションにいた。
私ばっかり、そう思っては悲しくなった。
そんな中で行ったライブだった。
明日からまた頑張らなくちゃ。
僕らの街まで、君の歌、聴こえてる。
君の街まで、僕の歌、聴こえてる?
私の悲しい気持ちが、心の声が、届いたのかと思った。
そんな訳ないのに、私に歌ってくれているのかと錯覚した。
それこそが、
スーパーヒーロー、THE BOYS&GIRLSとの出会いだったのです。
パレードは続く、聴こえてくるのは、君の歌。
続く日々で、こんなにも支えられる貴方の声に出会えると、私は思ってもいませんでした。
ちゃんと、私の街まで、聴こえていました。
スーパーヒーロー、シンゴさんの声がね。