CRYING BABY

 

君が涙を流さなきゃダメなんて、くそくらえだ 

 

この曲は、2018年10月7日の下北沢SHELTERの階段から聴いたのが最初だった。 

ハンブレッダーズは前々から好きだったけど、この曲はぶっちぎりだった。 

また泣いてしまった はやく音源になって欲しい反面、秘密にしておきたい曲でもあった。 

 

なんで今、この曲のことを思い出したかというと、アジカンのゴッチのインタビューを読んだからである。 

 

近頃は忌々しいウイルスの蔓延によって、中々ライブハウスに行けない世の中になったと思う。気軽に、一回で良いから行ってみようよ!とかも言えなくなってしまった。そういうのを読んで悲しくなった。本当にそうなのだ。自分自身も、行けなくなった。あんなに通っていたライブハウスに、もう一年近く行っていない。 

 

そのインタビューの、インタビュアーの方が綴った文章に胸打たれた。 

 

「筆者自身、コロナ以降、身辺の“ライブ仲間”から幾度となく聞かされたのが、「ライブハウスに行けなくなって心の居場所がない」という言葉だった。ライブハウスは、さまざまな理由で世間から爪弾きにされた人やどんな人でも受け入れる、誰をも拒まない場所だからだ。生きにくさや孤独感を抱え、ライブハウスを心の拠り所にしながら社会生活を送っている人にとって、ライブハウスは貴重な空間である。」 

 

 

これは本当に真理で、自分が一番辛かった時にも受け入れてくれた優しい場所がライブハウスだった。 

こんな今だからこそ、栄えて欲しい場所なのだ。

 

あの日のハンブレッダーズのCRYING BABYは、世界で一番優しくてカッコ良かった。光のロックってそういうことだと思っていた。 

 

「優しさのせいで君は傷ついて、間違ってしまったのは私だと世界の肩を持つけど」 

「平気平気って笑わないでくれ 嘘だとわかってしまうから」 

「君の心を守れない歌なんて意味がないや」 

 

言葉の一つ一つ、歌声が、音が、全部が優しかった。あの日私は、確かに下北沢シェルターの階段で救われたのだ。 

 

あぁ、ライブハウスが恋しい。大好きだ。  

何度でも思い出すあの日の空気と音と景色。 

はっきり思い出せるのは、どうしてなんだろう。 

 

きっと私の大切な時間で場所で。 

ライブハウスが恋しい。思い出させてくれたハンブレッダーズに心から感謝する自分がいる。 

 

 

引用 :https://t.co/yuCerFOoGZ