まどか
泣いて抱いて 当たり前を願わせてよ
FINLANDSの新曲が今日リリースされた。
もう一曲のHEATもすごく良かった。冬湖さんの歌はいつも私の心臓を鋭くて冷たい、優しいナイフで突き刺してくる。これは悲しい歌なんかじゃない。
このタイミングでリリースされることにちゃんと意味を感じる歌だった。
聴いていたら涙が溢れた。久しぶりにイヤフォンから聴いた歌で泣いた。
会いたい人に会いたい。会いたい人には今会うべきだなんていうのは分かっていて、私もずっとそう思っていた。なのにこの状況はなんだ。
会いたい人には会えなくて、やりたいこともできなくて。
ウイルスが憎い。コロナウイルスが憎い。政府も憎い。大事なことが崩れていくことに耐えられない。
理解できるわけないんだ。 こんな状況を。頭では理解していても、それだけだ。
曲のことに戻る。
「泣いて 抱いて 当たり前を願わせてよ
崩れた時代じゃあなたさえ祈れないのか
甘く明日が続く為 手を振って
ぐちゃぐちゃの中であなたと眠りたいんだよ 」
このサビだけでも、全てが詰まっていた。これだけなんだよ。今は当たり前を願うことしかできなくて、あなたに会うこともあなたと眠ることも叶わないんだ。いつまでこんな状況が続くのだろうか。
「私達、実験のストーリーなんかじゃない
放って縋ってみっともなくたって良い
変えが効く それでも貴方に拘りたいの 」
「泣いて抱いて 当たり前を願わせてよ
気の利いた発明も役立つか分からないけど、
甘く明日が続く為なら私の持った細胞全てで
あなたを思う 」
聞いていて苦しくなるくらい自分と、今の歌なような気がした。当たり前を願わせてよという歌詞に勇気を貰った。悲しいことや苦しいことばからの毎日、ニュースもSNSも悲しいことばかりで嫌になるよな。
この騒ぎが終わったら何をしたい?
私は一番に恋人とデートに行きたいよ。
こんな当たり前も当たり前じゃないんだ。
泣いても苦しくなっても抱きしめてくれる君は近くにいないけど、しばらく頑張らないといけないね。
寂しさとか悲しみとかそういう感情にすらいつか、春が来ますように。
今日は外は雪。雪は音を吸収するから綺麗だね。今日の天気はFINLANDSによく似合う。
いつかの冬湖さんに言われた言葉を思い出す。
「私も冬が大好きだけど、あったかくなってもまたライブハウスに来てね。待ってるから」